しばらくして、馬券を買った阪神競馬場の10Rの放映が始まった。

「確か買ったのは、2−14だったな。」

「えっ、1−14じゃないの?」

「2−14だよ。誕生日が2月14日だからさあ。」

「・・・・・・ 間違えた。1−14買ったわ。」

「うそ〜ん。・・・まあいいか。どうせ根拠があって買った訳じゃないし、案外こういう方が当たるかもよ。」

といって、2−14が来たらどうよしようとか思っていたが、結局来たのは10−1で、事なきを得た。友情にひびが入らなくてよかった。でもY元の間違えて買った、1番のロードサクセサーが連に絡んでくるとは、なかなかいい勘してるなあ。14番のギフテッドクラウンはテレビの画面に映らないほど遅れちゃってるし。ふ。(T_T)

「どうよ。」

「だめ。」

お互いにはずれを確かめ合い、力無い笑いを交わした。


間もなく11R、GVのセントウルステークスがスタートした。・・・・・・!!1−4−2という先頭からの順位にぼくは興奮した。

「いいんじゃない いいんじゃない?」

「うーん3頭とも先行馬だからなあ。」

「だめかな。」

「わからん。」

希望を捨てず応援していたが、第4コーナーを過ぎてからの直線で、1番のロードアヘッドがじりじり下がってきた。しかし、代わりに4番と2番が1位2位になっている。

「そのままいけ〜っ」

ゴールまでもう少しのところで、ロイヤルスズカがぐーんと伸びてきた。

「やばい!ふんばれサイキョウサンデー!!」


 

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